散歩 竜華キサキ
「ねぇ、キサキちゃんはさ――」
「あまり“ちゃん”付けなどと気安く呼んで欲しくはないのじゃがな」
シャーレのソファーでくつろいでいる少女に声を掛ける。
どう距離を測ったものか、未だなれない生徒との会話には気を遣う。
黒く長い髪をソファーに垂らし、足を組みながらこちらに強気な態度を見せるのは山海経高級中学校の生徒会である「玄龍門」の会長、キサキである。
「そこまで近しい仲になった覚えはないがの」
「つれないなぁ」ブルーアーカイブ 竜華キサキ コスプレ衣装
黒色で染められた山海経の民族衣装は太腿の付け根からスリットが入っており、足を上げれば布がよく動く。これがどうも目に毒なのだ。キサキの見た目はどう見ても中学生。身長もシュンの妹であるココナと同じくらいに見える。下手をすればそれ以下であるかもしれない。そんな彼女の足元に目が寄せられるというのも大人としては大変によろしくない。これではキリノにお世話になる日も近いかもしれない。
「第一、玄龍門の門主をこのような場に呼ぶことすら本当は叶わんことなのじゃぞ」
「でも来てくれたね」
睨むように見つめられるが、目をそらさなければどうという事はない。こちらに分はあるのだから。ブルーアーカイブ 霞沢ミユ コスプレ衣装
「食えんやつじゃ」
「ありがとう」
「褒めとりはせんのじゃがの」
悪態をつきながら目をそらす。それでも大人しく座っているところを見るにシャーレを立ち去る気はないようだ。しばらく用事をしていると時計も3時をまわってくる。
「時間もいいころ合いだけどおやつでもどうかな」
「よい、遠慮しておく」
「べつに何も要求はしないよ?」
「そういう事ではない」
どうも食べる気はないようだ。無理に食べさせるわけにもいかないため、コーヒーだけ注ぎ直し仕事に戻る。
「気にせず食べても良いのじゃぞ」
「ううん。どうしても食べたかったわけじゃないし。それにお腹が良くなって眠くなっても困るからね」
キサキの肩が揺れる。
「ほう。大人でもそんなことがあるんじゃのう」
「ん?あぁもちろんね。いわゆる生理現象だからどうしようもなくって」
「ふん……。存外、愛いところがあるんじゃのう」
その後は少しだけ上機嫌に「散歩してくる」といってシャーレのどこかに消えていった。お昼ごろからとはいえ、何をするでもなく私の様子を眺めるだけだったのは彼女にとっては少しばかり退屈な時間だったかもしれない。まぁ最も話しかけてもそっけない態度しか返っては来なかったが……。戻ってきた彼女は気が晴れたような顔をしていたので気分転換もできたようだ。ブルーアーカイブ 聖園ミカ コスプレ衣装